すい臓がんとは
難治がんの代表とされるすい臓がんは、死亡率がとても高いことが特徴です。そのため、罹患してしまうと完治させることは難しく、罹患する患者さんの数と死亡数に大きな違いがないという特徴があります。
日本では、肺がんや胃がん、大腸がん、肝臓がんに次いで多くの死者を出しているのがすい臓がんです。2000年の段階では、2万人近くが死亡しています。残念ながら、現在でも増加傾向にあり、恐ろしい病気としての地位を確立しています。
初期症状はほとんどなく、進行してから自覚できるようになります。発見時には末期になっていることが多く、手術の適用が可能な割合は、およそ3割ほどです。根治手術をした場合でも、1年生存率が約50%と、とても低い数字になってしまっています。つまり、根治手術が可能な場合でも、1年以内に半数の方は亡くなり、残った方もその後の期間で命を落としていることがありますので、治癒できることは非常に少ないのです。
まして、手術ができない場合にはより予後の状態は悪くなります。医師の診断を受けて、すでに余命がわずかであることが発覚することが少なくないのがすい臓がんの現実です。
すでに転移が進んでいる状態では、手術はできず、抗がん剤や放射線治療を用いることになります。しかし、これらの方法で完治を目指すことはできません。ジェムザールのように新しい抗がん剤が登場したことにより、かつてより治療成績は向上していますが、まだまだ納得できる成果を挙げているとは言えません。
数は多くないとは言え、完治を果たしている患者さんがいるのも事実です。その一部になるために、情報収集が必要です。たとえば、名医がいる病院で治療を受ければ、能力のない医師を主治医にするよりも良好な予後を望めます。
癌との戦いは情報戦でもあります。患者さんが賢くなることは、とても重要なことです。これは病院選びについても言えますし、その後の治療法の選択についても当てはまります。医師の言いなりでは、思うような結果が期待できない病気であることを理解しておいてください。
余命がわずかになってしまったら、残された時間の使い方についても考えなくてはなりませんが、できれば末期になってしまう前に発見し、治療しておきたいところです。ただし、診断が難しいことから、早期での発見は難しいという現実があります。
すい臓がんの診断を受けたら
多くの場合、予想もしていない中で告知されることになるでしょうから、驚かれると思います。また、すい臓がんと告知されても、どのような病気であるのかが分からないことも多いでしょう。闘病の前提として、まずは病気のことを知っておく必要があります。
たとえば、治療法としては基本的な選択肢に手術・抗がん剤・放射線治療があるということや、症状の進行度を表すものとしてステージがあること、予後は生存率によって表されているといったことです。医師と話をするにしても、ある程度の知識がないと話がうまく進みません。
また、診断結果や治療法に疑いを抱くこともあると思います。すい臓がんは命に関わる病気ですので、疑問を胸に闘病するのは厳しいことです。そこで、必要に応じてセカンドオピニオンについても考えておくとよいでしょう。セカンドオピニオンは直訳すると、第二の意見ということになりますが、その言葉の通り、他の医師の意見を聞くものです。
医師の判断は絶対ではありません。誤っていることもありますし、より専門的な知識を持った専門医に相談することで、新たな道が見つかることもあります。命という重大な問題に関わるのですから、一人の医師の診断にすべてを賭ける必要はありません。納得するために必要なのであれば、セカンドオピニオンを活用してください。
病院や医師によっては、セカンドオピニオンを希望したことで嫌な顔をされたという話も聞きますが、患者さんを第一に優先するのであれば、そのような対応はないでしょう。むしろ、病院の都合や医師のプライドが優先されているような環境で治療を受けることには不安があります。そんな場所で命をかけて闘病するのは避けた方がよいでしょう。
治療を受けるとなれば、色々な疑問が湧いてくるものです。そんな時、気軽に話し合うことができないのでは心細いものです。患者さんの気持ちを尊重してくれる病院であることは、共に闘病するために不可欠な要素でしょう。
末期すい臓がんの緩和ケア
病気を治すための治療だけではなく、もはや完治しないという状況に至った場合には緩和ケアを行うことも必要になります。たとえば、痛みを薬で抑えることによって、末期における苦痛を取り除くのがそれに当たります。
末期においては、精神的にも肉体的にも辛い状態に追いやられることが多く見られます。そんな時に、専門的なカウンセリングのできる施設であることや、末期患者を多く看取った経験を持っている医師がいることは、大きな救いになります。
末期すい臓がんは治る見込みがない状態ですが、医師や看護師としても最期が近づいている患者さんに接することに必ずしも長けているわけではありませんし、残念ながら心のケアを軽視する風潮のある病院もあります。そうした場所で満足の行く時間を過ごすのが難しいことを考えると、緩和ケアに重点を置いている施設を探すのも一つの方法と言えるでしょう。
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膵臓の位置と働き
胃の後ろの膵臓があり、十二指腸や脾臓と接しています。膵液を作って十二指腸に流しているほか、アミラーゼやリパーゼといった消化酵素の分泌や、インスリン、グルカゴンなどのホルモンを分泌しています。
ランゲルハンス島という球状のものがありますが、これがそれぞれ臓器のような役割を果たしており、インスリンやグルカゴンを血液に分泌する内分泌腺となっています。およそ95%は外分泌部であり、ランゲルハンス島は5%ほどです。
膵臓の病気としては、癌のほかに糖尿病や膵炎、膵内分泌腫瘍などがあります。